暴力、暴言、勉強ができないと家から追い出される、友達にまで被害が及ぶ…、このようなことを親から一度でもされたら、それは疑いもなく虐待です。

　そして、虐待で受けたこころの傷＝トラウマを治療せず放置しておけば、これからのあなたの人生はずっと深刻な影響を受け続けてしまいます。

　既にリストカットのような自傷行為や薬の乱用などが起きていますよね。たいへんつらいことと思います。

　しかし、インターネット上であれ専門家に相談することは問題からの回復に向かう第一歩です。あなたはその一歩に踏み出すことができたのです。それも大人になるまで放置してしまいトラウマの悪い影響を受け続けるのではなく、まだ中学生のうちから問題に取り組む気持ちになったのです。これは素晴らしいことです。相談できたのはあなたの大きな力です。まず、そのことに強い自信を持ってください。そして、あなたが人生のとても早いうちに問題に取り組む気持ちになってくれたことで、早く回復し、これからの人生のうちの多くを幸福なものに変えていけるのです。これも本当に素晴らしいことです。

　さて、具体的にあなたが自分の問題から回復していくのに何ができるかです。
通常のカウンセリングは料金も高いですし、精神科や心療内科を受診するには、あなたの年齢では親御さんの保険証を使ってということになりますから、親に秘密で治療を受けるというのは難しいと思います。また、カウンセリング・ルームや精神科・心療内科ならどこへ行っても効果が上がるというわけでもありません。虐待トラウマや家族問題を扱えることをきちんと掲げている治療・相談機関にかからなければ、よい治療効果は得られません。

　そこで、おすすめする方法は２つです。

　ひとつは、あなたと同じような問題を持っている人たちが集まって、その問題からの回復を目指していく自助グループというものに参加を続けることです。あなたのような自分の生きづらさの原因が親との関係にあると感じる人を、ＡＣ（アダルト・チルドレン）と言います。そういうＡＣの人の自助グループ＝ＡＣＡのミーティングが福島県でも開かれています。（http://aca-japan.org/index.html　内のミーティング会場案内）１０代の参加者は少ないかもしれませんが、他の参加者の方たちはあなたと同じような経験をしてきた人ばかりですから、あなたの参加は歓迎してくれると思います。参加するには予約や入会などの申し込みは必要ありません。お金もかかりません。（会場を借りる料金などを集める献金のお願いはされますが、出せない人は出さなくても大丈夫です。）本名を名乗らずニックネームで参加してもかまいませんし、話したくなければ自分の話はパスしてもＯＫです。遅刻や早退もとがめられません。

　こういう自助グループに参加を続けていくと、あなたの生きづらさは少しずつですがなくなっていきます。また、参加している人たちは虐待トラウマの治療・相談機関の情報にも詳しいので、あなたの住んでいる地域の役立つ情報も入手できる可能性が高いのです。


　もうひとつの治療・回復の方法としておすすめするのは、うちの相談室で月に一度実施している「100円カウンセリング」を電話で利用していただくことです。この日は
100円で20分のカウンセリングを受けていただけます。300円で１時間の電話カウンセリングを月に一度ずつ受けていただければ、効果は上がってくると思います。私がカウンセリングの中で主に使っているＦＡＰという心理療法によって、虐待などのトラウマの治療を従来の療法より時間をかけずより効果的に行えます。また、電話カウンセリングでも充分な効果が出せます。

　日程、予約方法など詳しいことは、「心理相談室サウダージ」のサイト　http://www.saudade.biz/ をご覧になってください。


　もちろん、自助グループへの参加とカウンセリングを並行してもらえば、より早く効果的に回復ができると思います。


　最後にアドバイスを２つ。

　まず、今の自分の生きづらさや自傷行為や薬の乱用などの原因は、あなた自身にはまったくありません。自分を責めたり、罪悪感を抱いたり、自分の努力が足りないから生きづらくなっているのでは決してないということを、しっかり自覚してください。あなたを苦しくさせているのは、親や周囲から受けたトラウマ被害のせいなのです。あなたに責任はまったくありません。

　ただし、親のせいだからといって親を責めてもよい結果は得られません。残念ながら今までずっとあなたにひどい仕打ちをしてきた親が、あなたが抗議をしたからといってすぐに心から反省して謝ってくれる可能性はほぼないでしょう。親を直接責めたくなる気持ちはよくわかりますが、かえって親の逆ギレを招いてあなたがますます追い込まれることも考えられます。そういう気持ちは、自助グループやカウンセリングの中で出していってください。


　もうひとつのアドバイスは、できるだけ早く親元から離れて暮らせるように今後のことを考えておくことです。さすがに中学生のうちは無理でしょうし、高校生のうちに親元から離れるのも寮のある学校に入るなどしなければ難しいでしょう。もちろん、家出のようなことをしても、あなたの年齢ではとても生活はしていけませんし、家出などしてお金を稼ごうとすれば暴力団がらみの危険も考えられる風俗産業などで働かされるはめになりかねませんから、そんなことは絶対にしてほしくはありません。しかし、高校卒業後の進学先や就職先を親元から離れたところにするなどは考えた方がいいように思います。

　では、あなたが適切な治療・回復の道に入ってもらえることをお祈りしています。

１　これだけの文章が書ける質問者は、コミュニケーション能力が劣ってなどいません。むしろ、中学生にしては優れていると考えます。
２　質問者の両親は、今どきの感覚では少々変わっていますが、数十年前ならごく普通です。
３　質問者は感受性豊かで、しかも世間の中で、自分の役割が理解できる知恵のある方です。
４　古来、「バカはおだてて使え、利口はけなして使え」といいます。
５　担任も顧問も質問者の能力を知るがゆえに、主として欠点を指摘するのでしょう。また、音楽学校を勧めたのも質問者の適性を考えてのことだと考えます。
６　担任と顧問とが同じことを言うのは、質問者の知らないところで質問者のためを思って二人が緊密に相談している証左です。
７　また、質問者の親も昭和初期の人間みたいな独特の表現ですが音楽学校行きを支えています。
８　世の中には、理不尽なことが多々あります。怒られるのも理不尽な場合もありますが、大抵の場合、怒られている内が花です。「もういい、勝手にしろ！」と言われた時のほうが対処に困るものです。
９　質問者は、彼氏も含め愛情豊かな人々に囲まれています。ただ、彼らにはその表現力が欠けているのです。質問者ほどの感受性があればいずれわかる時が来るでしょう。

名無しさん、はじめまして。郷家あかりと申します。

文章を読ませていただき、生まれてきてからこれまでずっと、御両親からも教師からも、大切に扱ってもらえずに傷つけられた貴女の辛さがひしひしと伝わってきて胸が痛みました。
大人たちの、勝手で愛のない無神経な言動、本当に嘆かわしく思います。

どうしてそんな目に遭ってしまうのか、どうしたらいいのか…、考えてみてもわかるものではないですね。
傷ついて窮して、酷い出来事を思い出しては涙を流しているという貴女に、私はただ、もうしばらく耐えてくださいと言うよりほかに思いつきません。

恵まれているとはいえない環境の中でも名無しさんですが、「持って生まれてきた才能や魅力」がたくさんあることがわかります。部活動のお話や、好きになってくれる男性がいたお話からも。
いろいろな才能や魅力、名無しさんらしさ…、その ≪種≫ をどうか、すくすく伸びて花実をつけられる時機が来るまで、大事に守っていてくださいね。

大人になって自立するまでの辛抱です。
今は今回のように、このような場所に文章を投稿することで、吐き出して受け止めてもらい慰めにしたり、同じような思いをしながら生き延びた人の話をネットなどで読んだり、参考になる書籍（虐待、機能不全家族、ＡＣ、インナーチャイルド…などのキーワードで探すと、たくさんの本がヒットします）で、自分を癒していくヒントを得たりしてください。
そうして自分でお金を稼げるようになったら、カウンセリングなどを利用して、しっかり ≪手当て≫ をしてあげてください。

「人間に対しての好きと言う思いが全くと言っていい程分かりません」
「何が辛いかも分からなくてでも辛い」
「親を受け付けられないような体になっています」

これらは、酷い目に遭ってきたのですから当然です。
でもいずれ、それらの意味を知り、そこを癒して回復して、好きなように元気に、楽しい人生を味わってほしいと思います。

もし周りに相談できる人が誰もいなくて辛くなったときは、いつでもご連絡ください。

名無しさん

幼稚園の頃から、ご両親に虐待を受けていらして、中学では学校の担任の先生からも部活の顧問の先生からも、ひどい言葉を浴びせかけられ、つらい学生生活を送っておいでなのですね。読んでいて本当に自分が虐待を受けているようにつらく感じました。

どうすればいいか、今の状況であなたのまわりの大人は、貴方にとって毒となる存在ばかりのように感じましたので、なんとも言えません。大抵、ご両親のどちらかとか学校の先生とか、周りのどこかに救いはあるものですが、貴方の文を読む限りでは、貴方の周りにはそう言った救いとなる方が、見受けられません。

福島にお住いということで、ここ何年かは大人の人たちも追い詰められていて、自分以外の事は考えるゆとりがないのでしょうか。

せめて、ここの場所を使って、貴方の考えていることを少しでも書いていただくことによって、心の慰めにしていただく他は、今私には思いつくことがありません。

最後に、貴方はこの世に生を授かった大切な命の一つです。無責任な人間に命を絶つように言われたからと言って、実行する必要はありません。言われて苦しいことがあったら、役所の児童福祉課に、相談してください。親や教師でも決して言ってはいけない言葉があります。そこだけはお約束をお願いします。

名無しさん


初めまして宮城県でカウンセリングオフィスを開いております臨床心理士の石垣秀之と申します。

１０代の高校生ということですので、多感な時期かと思います。
文面からは、ここでアドバイスすることで簡単に改善される問題ではないだろうと感じています。現在でも虐待が続くのであれば児童相談所に相談する、学校での問題はスクールカウンセラーや法務局の人権相談などに相談する、といったことが可能ではないでしょうか。

現在自分にふりかかる問題をなくすだけでなく、ご自分のこころの問題について何とかしたいというのであれば、しっかりとした教育とトレーニングを受けた臨床心理士に相談されることをお勧めします。

臨床心理士のいる精神科や児童精神科・心療内科といった医療機関、あるいは開業している臨床心理士のところを探してみてはいかがでしょうか。おそらく30回から50回程度のカウンセリングが必要になるのではないかと思います。

現状では経済的に難しいでしょうから、図書館で虐待やアダルトチルドレン、依存、愛着といったことに関して書いてある書物を読んで、自分なりに自分の状態を分析してみるのもいいかと思います。記憶の一部が欠けている感じがしたり、現実感が希薄であるなどといった解離症状が見られる場合は、書物に頼らずに積極的に心理治療を受けてください。

宮城県までお越しになれるのでしたら、弊社では初回面接無料ですからどうしていったらいいのかといったご相談に直接お答えすることも可能です。ＥＭＤＲという専門的なトラウマ治療、動作法という解離症状に強い心理療法の２つを併用した心理治療を行っています。

せっかく発することのできたあなたなりのSOSですから、なんとか次の一歩を踏み出してみてください。